ピティナ・ピアノセミナー

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田崎悦子先生セミナー(表参道・2020/02/28開催)

ピアニスト 田崎悦子 大人のためのピアノ・ワークショップ Joy of Music 40+ Vol.15 第2回(全2回)
講師:田崎 悦子

2020年2月28日(金)にカワイ表参道コンサートサロンパウゼにて世界的ピアニストとして国内外でご活躍の田崎 悦子先生をお招きし、「ピアニスト 田崎悦子 大人のためのピアノ・ワークショップ Joy of Music 40+ Vol.15 第2回(全2回)」を開催いたしました。


最初の受講生は鵜家聖子さん。曲目は、ラフマニノフの『楽興の時』Op.16-1です。

「すばらしい演奏になった。この2週間ですごく良くなった」と田崎先生。鵜家さんは前回のレッスンを踏まえ、フレーズを長く繋げて弾くこと、そして冒頭からの左手の和音の連なりも意識したとのこと。

「その際には、左手の和音のメロディーを歌うこと、そのことも意識しながら練習してみましょう」

 歌う時には、音の形、レガートを心がける、そのふたつが大事。とのアドバイスで、鵜家さんの演奏も、微妙な揺れが表現され、歌心がより増して音が伸びてきました。

 14小節から20小節へ向けて始まる長いクレッシェンドは、途中の音の強さも考えながらフォルテシモへ向かうこと。24小節からのフレーズも途切れないように。38小節コン・モートからのフレーズが変わる部分、リズムも右手のメロディーの出し方のコントロールも変わることを意識すること。そしてそこから続く細かいメロディーの連なりは、イメージを大事に音に響かせること。といった細かなアドバイスが続きました。次の受講生は横山仁子さん。曲目はラフマニノフの前奏曲Op.23-5、Op.32-12です。

「すばらしい。前回より良くなりました」

まずはOp.23-5から。冒頭、アラ・マルシアだけれどピアノなので、遠くから来るイメージで。イメージをより強く持つことで、刻むリズムが良くなりました。

 17小節のト短調から変ホ長調へ変わる部分、きっちりテンポを守ることを意識しすぎず、フレーズを重視すること。

 少しのアドバイスで、横山さんの意識も変わり、フレーズの伸びも美しくなりました。

 Op.32-12では、左手のメロディーが疎かにならないように、そして16小節からの和音をより意識して、等々の細かなアドバイスも。

 「仁子さんはきっちり弾きすぎるので、変わるフレーズの前はもっとモタモタするぐらいで」とのアドバイスで、意識的に「モタモタ」を取り入れ、それによって余裕が音に余裕が生まれました。

 「ブラボー、良くなった!」。

 ふたりとも、長くそれぞれの曲に取り組んで、いい演奏にしようという心の強さがすばらしい、前回のレッスンを踏まえてよくさらってきてますね、と田崎先生。 レッスン後には、質問コーナーも設けられ、ペダルの踏み方や本番に向けての演奏の持って行き方等についてのお話もされました。
(K.A カワイ音楽振興会HPより転載)


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