いつもは一人で弾いているピアノ。
弾きながら「右手と左手のバランス」「内声を強調する」「バスをやさしく」などたくさんのことを意識しますね。
ピアノは両手でたくさんの音を出せるので、ソロの曲も、そのままでアンサンブルになっていると言えます。
さらに、曲の全体の流れ、和声の動きをつかんでいく必要もあり、そのために楽譜に書き込みをしたり、アナリーゼ(分析)を行ったりします。
今回、ピティナで企画したワークショップでは、ひとりで楽譜とにらめっこして分析するのではなく、4人チームで、パート分けしてひとつの曲を演奏してみることで、曲のタテ・ヨコ・全体の構造をより深く、立体的・直観的につかみ、具体的な表現につなげることを目的にしています。
いざ、4人で演奏するとなると、いろんな課題が出てきます。
- それぞれ、楽譜のどの部分を弾く(パート分け)とよいでしょうか?
- 誰がどちらのピアノのどこに立つ(座る)のがよいでしょうか?
- 4人の息が合わないときはどうすればよいでしょうか?
- 2台のピアノの位置は今のままでよいでしょうか?
- パートを交代してみたら曲の雰囲気はどうなるでしょうか?
- アンサンブル全体のバランスが意識できていますか?
- 楽譜はいまのままでよいでしょうか?
- 他の楽器と合わせるとしたら、どの楽器がどのパートを弾くと楽しいでしょうか?
こんなふうに、いろいろ考えることがあるんです。
その結果、楽譜も、音符も、いつもより、もっとはっきり見えてくるかもしれません!
「2台4手」でピアノを学ぶワークショップ。誰でも手軽に始められて、奥が深い――。小学生から大人まで楽しめて、音楽の構造について新たな気づきが得られる――。
皆様のご参加をお待ちしております!
小学生~中学生くらいまでを中心に、大人の参加も歓迎
課題曲のレベルのピアノソロ曲が演奏できること
- 当日、それぞれの曲を両手で演奏できる必要はありません(片手ずつで参加できます)
13:00開講、17:00解散
- メインスタジオにて、ワークショップの全体説明とチーム分け(4人ずつ、くじ引き)
- 複数の部屋に分かれ、チームで音を出しながら楽譜づくり、弾き方を考える
- メインスタジオに戻り、ここまでの感想や疑問を共有
- 再び複数の部屋に分かれ、チームで曲を練習
- メインスタジオで、演奏の発表
- 全員で感想の共有、ディスカッションなど
参加者にはPDFで資料楽譜(オリジナル譜)を提供いたします。
- ベートーヴェン「メヌエットト長調WoO10-2」
- グルリット【20のやさしい小品集】より「聖歌」
- シューマン「楽しき農夫」
- ブルグミュラー25の練習曲「アヴェ・マリア」
- ショパン「24のプレリュードよりop.28-7」
- チャイコフスキー「朝の祈り」
- メンデルスゾーン「無言歌Op.102−6」
- ソナチネアルバム1巻のハイドン「ソナチネ20番」
このワークショップでは、はじめて出会う4人がその場でチームになって、4人用の楽譜をつくったり、一緒にアンサンブルを楽しみます。一人で弾くピアノとは違う楽しさがあると思います。また、あらためて一人でピアノに戻ると、楽器の中にも、楽譜の中にも新しい発見があるかもしません。
例えばこの曲を、4人で弾けるようにしてみます。
from “Piano Literature, Vol. 1,” Ed. by Jane Bastien
©2005 General Words & Music Co., Neil A. Kjos Music Co., Dist., San Diego CA 92117, USA
International copyright secured. All rights reserved. Posted with permission 2024 – www.kjos.com
「4手」の楽譜を作ると、例えばこのようになります。
ピティナ本部事務局のスタッフでデモ演奏を録画してみました。
(注:見本演奏ではありません!ミスタッチなどお許しください)
ピティナ会員(高校生以上):4,000円/一般:5,000円
小中学生:2,000円
小中学生+付き添い1名(大人):3,000円
聴講券(参加せずに聴講のみ):2,000円
- 定員に達し次第、予告なく締め切ります。
- 9月27日(金)19:30-20:00にオンラインでの事前説明会を行います(希望者のみ)