アレンジワークショップ2019 実施レポート
2019年10月14日(日)開催
2014年に始まったこの「アレンジワークショップ」も、第6回を迎えました。 台風の影響が残る中、今回も全国(北海道、富山、静岡、愛媛、長崎、滋賀など)からもたくさんの方にご参加いただきました。
本ワークショップ初登場!作編曲でも大人気のセロリ先生。
開口一番、「きょう一日でアレンジが出来るようにはなりませ~ん(笑)」
「こういう気持ちでアレンジってやればいいのか~ってわかってもらえればいいんです」と明るくご挨拶。
本日の参考テキスト「わお~んあそび」(音楽之友社刊) の中から、「音をよく聴くためのクイズ」で、まずはウオーミングアップ!
楽しく笑いながらも、音楽の本質にグイグイ迫るお話に、参加者はすっかり惹きこまれていきます。以下、お話されたポイントを列記しておきます。
- 初心に戻り、「素敵!」という感性、感情を忘れないで。
- どんどん書くことが大事。まずは「やってみる」
- アレンジャーの仕事は、スタイリストと同じ。その曲に合うスタイル、音使いなどをチョイスしているだけ。そのためにも、引き出しはたくさんある方がよい。
- アレンジのストックを増やすと同時に、「ピアノ」がいかに美しいか、いかに可能性に富んでいるかを常に忘れない。
次に、「耳を育てる」ための本、「すきなおとひこう」 の中から、フレーズを自分で作る楽しさを味わう実践編!
鍵盤ハーモニカで、2小節ずつのアドリブフレーズを、会場全員でリレーで回していきました。これぞワークショップらしい、ドキドキしながらも楽しい実習となりました。
受講者のアレンジ添削では、播本啓子さんが、オリジナル曲「ますかっと体操」を弾き語りで披露。元々チャーミングな曲が、セロリ先生のアドバイスにより益々輝きを増していきました。
その他「アレンジの12の技法」や、「きらきら星」の様々なアレンジ例をご紹介いただき、まだまだお聞きしたい・・という空気の中、第1講座はひとまず終了となりました。
お昼休みはランチ&交流タイム!受講者からの質問に、先生方もユーモアたっぷりに答えてくださり、爆笑の渦の中、和気藹々と進められました。
続きまして、このアレンジワークショップ4回目のご登場となる、人気の小原先生による第2講座!「まずは、"どんな心でピアノを奏でるか"ということからスタートしないと、アレンジもうまくいきませんね」と第一声。下記のヒントをお話くださいました。
- まずは音にしてみる、知識が完璧ではなくてもどんどん作る。
- 誰のために、どんな目的でアレンジするのかが大事。(お料理と同じ、自分で工夫をする)
- なるべく引き出しを多く。(自分に必要なものを少しずつでよい)
そして、本日の題材「浜辺の歌」の解説から、アレンジの手法へ話は及びます。
- 歌にはいろんな表現がある⇒ピアノでどんな表現をするか
- 歌詞の世界を感じて作るのが小原流。縦書きの歌詞だと、文字から情景が浮かぶ。アレンジの幅が広がる
次に、いろんな「浜辺の歌」アレンジ弾き比べ。ピアノステップ「今年の1曲」でもあるこの曲の、課題曲アレンジから6曲を受講生が演奏し、小原先生のアドバイスと、2台ピアノによる豪華なセッションが実現しました!小原流"シンデレラレッスン"(お姫様のような優雅な気持ちでふわっと弾けるようになる)により、グッと演奏が立体的になっていく様子に、会場もどよめきます。
受講生アレンジ添削では、郡司智子さん、門田裕美さんが、ぞれぞれジャズアレンジ、ボサノバ連弾アレンジについて具体的なアドバイスを受け、小原マジックで更に魅力的な作品に様変わりいたしました。
続いて、皆さまお待ちかねのミニコンサートの始まり!最初に小原先生が「浜辺の歌変奏曲」をソロで演奏してくださり、会場はうっとり夢心地に。
続いて、セロリ先生との夢の初共演!?「バッハ連弾パーティー」「ダンシング連弾パーティー」「連弾ア・ラ・カルト」から3曲を、楽しい解説付きで演奏してくださり、大いに盛り上がりました。
今回も、「音楽っていいな」と再認識させられた、充実したアレンジワークショップとなりましたが、春畑セロリ先生、小原孝先生、本当に一日ありがとうございました!またお会いできる日を一同楽しみにしております。
尚、来年のアレンジワークショップは、2020年10月25日(日)東音ホールにて開催が決定しました。ぜひ次回のご参加もお待ちしております。
Rep:佐土原知子(TOKYOポピュラーステーション代表)
- コードやアレンジにとても苦手意識があったのですが、今回のお話を聞くうちに、「楽しいかも」と思えてきました。まずきょうのセミナーの魔法がとけないうちに挑戦してみたいです。(M.Tさん)
- 怖がらずにまずはやってみる心と、回数が大切。どんどんやってみようと思いました。アレンジってとても素敵で楽しいと感じられました。(A.Hさん)
- 「浜辺の歌」のいろんなアレンジが聞けてとても楽しかったです。皆さんがアレンジを勉強している姿を見て、良い刺激になりました。ありがとうございました。(H.Aさん)
- お二方の先生の演奏に、ピアノの美しさが十分に感じられ、素敵な時間でした。本日のアレンジセミナーに参加して本当によかったです!(Y.Sさん他多数)